2008年6月28日土曜日

大坂城「あしや」石材は兵庫・芦屋産…産地論争に結論


徳川幕府による大坂城(大阪市中央区)再建の際に石材が切り出された兵庫県芦屋市内の採石場跡から、豊前小倉藩(福岡県)の細川家の家紋を刻印した石材(刻印石)2個が初めて見つかり、市教委が26日、「細川家の石切り場が確認された」と発表した。細川家が工事を担当した大坂城の石垣にある「あしや」と彫られた石材をめぐって産地論争が続いていたが、この石材が“芦屋ブランド”を表していたことが確かめられた。

 刻印石は、六甲山系にある「徳川大坂城東六甲採石場」で見つかった。約3・5トンと約3トンの花崗(かこう)岩で、それぞれ、円形に点を並べた「九曜紋」と呼ばれる細川家の家紋(直径約25センチと約20センチ)が彫られていた。

 1959年に「あしや」と彫った石材が多数見つかったことから、芦屋市産説と、小倉藩に隣接する福岡藩内の福岡県芦屋町産とする説で論争が持ち上がった。大坂城研究を巡る謎の一つとされてきたが、同市教委は「半世紀ぶりに芦屋市説を裏付けた」としている。
(2008年6月27日 読売新聞より)

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