2008年7月15日火曜日

お墓ができるまで~前編~

お客様や知人から「お墓ってどうやって建てるの?」とよく質問を請けます。
そういえば自分も石屋になるまで、全く知らなかったな・・・。


そこで今日は、お墓の作業工程をご説明しようと思います!とっても重い石を、どのようにして墓地に据え付けているのか、御判り頂けるかと思います。




ここは、市内の某墓地。ここに、Y様のお墓を作ります。





まず、地盤となる土をきれいにします。
空地の時期にたくさん草が生えていましたが、根っこからきれいに除去し、平らに均します。




しっかりしたコンクリートで土台を作ります。石は非常に重いので、しっかりしたベースコンクリートを打設しないと、将来お墓が傾いたりします。 これは、コンクリートを流し込む前に砂利を敷いて、鉄筋を張り、コンクリートが強く結束するようにしています。





コンクリートを流し込んで数日後、しっかりと固まっています。
中央の部分はなぜコンクリートを入れず、土のままなのか?これは、ちょうど墓石の真下にあたる部分です。ここには「カロート」と呼ばれる、納骨室が設置される場所です。昔から「土に返す」と言いますが、亡骸を納める部分をコンクリートで固めてしまうと、土に返って頂けなくなりますよね。ですから、この部分は土のままにしておくのです。


左右と後ろに長い延べ石が入りました。前には参拝が出来る場所が出来、正面左右に太柱が置かれました。この石も、同じ大きさの木材なら大人二人で持てそうなものですが、石はそう簡単に運べるものではありません。写真にはありませんが、運搬車という重機でここまで運び、チェーンブロックと呼ばれる滑車で吊り上げて石を設置します。
しかも、無造作な運び方・置き方をすれば、欠けたりしてしまうので、非常に神経を使った作業になります。


延べ石と延べ石は、墓石の重みに耐えうる様、また地震がきても簡単に動かぬ様、金具で頑丈に固定します。


墓石が据えられる真下の位置にカロートを設置しています。当店では、本御影石でカロートを作ります。



カロートの外側はしっかりとしたコンクリートで固められました。

これから数日、コンクリートをしっかり乾燥させて、いよいよ墓石の設置です。
続きはまた後日、「お墓ができるまで~後編~」で。
どうぞお楽しみに…。

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